2015年5月14日木曜日

日本を変革する大潮流がさいたま市・大宮地域より沸々と沸き起こる!(地方政治編)

我が故郷・さいたま市(私は旧・浦和生まれ)、中でも大宮地域は政治・宗教の両面で、現代日本にあって類稀なる熱気を感じている。
当記事では政治の方から語り、次回記事より宗教の方にも移す。



去る2015年4月、全国で統一地方選挙の市議選が実施された。
この選挙では、タイトルの通り我が故郷・さいたま市内の様子が当初より気になっていたが、先に当地・豊橋について少々語る。

私の近所には、とある無所属候補者が事務所を構えているようで、期間中はほぼ毎日自宅近辺で選挙カーを動かしていた。
流石にあれだけ多く耳にその名が及べば、些かなれども記憶に残りやすい。
良かれ悪かれ宣伝力のある手法なのだと思わずにはいられない。
なお、無所属で選挙カーというと、背後にどこかの政党の後ろ盾もあると思われるが、当地の選挙関連は未成年の私は興味もなければ、知る必要も無いので、調査は未だ一切行っていない。

当然、地方自治体の政治や議会は、時としてもっと大きな単位の社会に影響を与えうるものと思う。
現住の地元の候補者に興味を持たずして、やや遠い故郷にばかり視線を向けるのもどうか、と我ながら悲観してしまう。
ともあれ、さいたま市の市議選に際しては、告示前はもとより、2011年より興味を寄せていた「吉田一郎」氏の動向に目が釘付けとなっていた。



その嚆矢濫觴たる2011年のことは、かなり唐突なもので、私がやや右寄り(ネトウヨ系)思想が生じた中2~中3期に「偏向教育」でYouTube動画検索をした際「さいたま市の偏向教育に怒りの追及!」という衝撃的なタイトルに惹かれ、再生したところ、浦和・大宮間の水面下に於ける軋轢など思いもしなかった情報に驚愕した。
見ての通り、吉田氏によるさいたま市議会での質疑が再生される。
生まれたときは浦和市、すぐ引っ越した与野市などを経て、都市や地名に関する知識もままならぬまま「さいたま市」となっていた人生からして、思いもよらなかった。
中2~中3期というと、埼玉県○川市から家出して愛知県豊橋市に移る時期で、もうさいたま市域には豊橋へと向かう過程における大宮駅での乗り換えの他に、地を踏む用が無かった。
色々と人生の迷いもあって、この当時には政治・外交への強い関心を持っていたが、生まれ故郷にまつわる地域間対立という概念は、古くも新鮮で青天の霹靂。

まさに寝耳に水の思いであったが、この時は「そういうこともあるのだなあ」と、胸の内に抑えてより1年ほど経つまでに政治系、ことに特亜だとかに関連した情報への興味が失せてきた頃、国内地理・都市開発などに強く関心を持つようになる。
その根底には、やはり懐郷の思いが強くあったのだ。
懐郷の思いとは、故郷の凄みや強みを拝さんとする思いである。

確かに、今となっては当地・豊橋の愛知県内最大の人口減少数(減少率は最低ではない)などから、地方都市特有の場末感はあっても、市街地建造物の老朽化に伴う再開発には今なお淡い期待を乗せている。
約一年前、2014年4月末には埼玉と豊橋の類似性に関する記事を本家ブログに投稿したが、その後日追記欄にも再開発計画のリンクを添付している。
本家ブログでは主に、2013年中に地理(都市)関連の記事を少々投稿していたので、「埼玉県」カテゴリと「愛知県」カテゴリをご覧になってもらいたい。
2013年の記事例12



この吉田氏の議会に於ける主張の要点を簡潔に記したい。
主に税金の無駄について議会で発言することが多く、そもそもさいたま市議会においては、1年間の発言回数が「ダントツ」らしい。
議会に於ける吉田氏の動画はご自身(ケロペロ"keropero"というユーザー名は2001年にも某掲示板で挙げられている)により多くネットにアップされている。

「税金の無駄」というと、政務活動費(政務調査費)などがメインで、吉田氏自身は「議員活動中に一円も受け取っていない」そうである。
生活保護制度に関して、特定のNPO法人の活動が貧困ビジネスであったり、不正受給の温床となっている問題点を挙げている。
例の「盗んだ自転車で埼玉から豊橋へ帰る男」は関係なかったのか、謎が残る。
また、古くはサッカープラザ計画、埼玉高速鉄道建設計画はじめ、今も続く赤字地下鉄延伸問題、近年までには盆栽美術館・岩槻人形会館・さいたまクリテリウム等のハコモノ・イベントを斬る。

2020年オリンピック開催地の選考に関して彼は、さいたま市議会で「ギリシャ・トルコ友好のためにインスタンブールへ譲ろう」と凄い視点からの発言されていたが、彼の世界を股にかけるジャーナリズムによる世界史・地理知識が発揮された。
2020年オリンピックは結果的に、さいたま市内においてはサッカー予選の埼玉スタジアム、バスケットボールのさいたまスーパーアリーナ(都内新会場は金銭保守・舛添さんの御英断で粛清されたことによりSSAに決定)などがあり、県内全域では川越・朝霞(練馬)等。
この埼スタ・さいアリ両会場の五輪運用についての吉田さんの意見は、まだ聞かれない。

税金の無駄遣いを主軸に展開された主張を持つ根底にある思いは、旧大宮市の地域の税収を市の野暮な事業に使われることに対する嫌悪感・ルサンチマンである。
彼の議員活動の原点は、さいたま市誕生前~直後に始まる。
2001年の市長選挙に立候補したときも「さいたま市はNO」として、住民の意見に基づく旧3市分離を推進し、分離が住民の総意でなければ3市別の財源で市区政を運用するように提唱した。
今なお「大宮の税収を浦和の医療・インフラ整備等に回している」と主張した上で、大宮市の分離独立を標榜した思想を維持している。
その他、合併協定書に基づき浦和の市庁舎を新都心へ移転建設する件についても長年の主張となっており、「反故、無視、不履行」であることを嘆いている(合併時に旧3市間で交わした紙面上の約束を反故にするようなさいたま市政を糺すことが本意で、市庁舎を新都心に建てること自体が目的というわけではないと見る)。

彼の議会発言は主に予算案を裁く内容であり、各種議案の是非を論じている。
地域間の問題を論じると、外から野次が飛ぶこともある。
めげずに発言を続ける吉田氏の毅然とした姿には、畏敬の念さえ覚えてしまう。
ただ、私自身は吉田氏の思想の全てに賛同しているわけではない。
どんな要因であれ政令市屈指の潤沢な財政のさいたま市は、無駄な箱物は確かによくないけれど、交通網整備や市街地再開発にはもっと投資してもよいだろう。
2015年2月にTV支局入居が白紙になった大門町二丁目中地区再開発の体たらくについては、地権者様が問題児だとよくネットで言われている。





そして2015年5月11日、この記事を執筆する機運が高まったことは、以下の動画が同日夜に投稿されたことに起因する。
2015年5月1日の臨時会だそうで、冒頭の市長挨拶より1時間超の動画。
http://www.youtube.com/watch?v=ROVqIbOpats

厚かましくも、同日の視聴後に以下のようなコメントを投稿した。

"2月10日のTV出演に続き、市議会復帰にあたってもご健勝のようでなによりです。
今後も吉田氏の一層の活躍が期待されるところであります。
さて、牽強付会のようで恐縮ですが、吉田氏と同じく東京都生まれ・さいたま市北区在住(盆栽町)の人に、80歳を越しながらにしてご隆昌の活動をされる宗教家がおられ、「正しい仏法流布により日本を是正する」との信念より今日まで全国を巡る布教を展開されており、現代日本で稀に見る驀進です。
この方も「政治腐敗・どの政治家も政党も誤り・遊ぶことしか考えず国の将来を憂えない」と嘆いておられる。
さいたま市、殊に旧大宮市域より一国を揺るがす大潮流が巻き起ころうとは、不思議ささえ感じます。
その教団の風に言えば「動執生疑を起こす」が如く、一介のさいたま市民の中にも、このたび無所属で若くして立候補され、当選の叶った川村氏同様、少しでも多くの方がさいたま市政や議会に関心を持ち、積極的な政治参加がされることを念願しております。
吉田・川村両氏をはじめ、形骸化した議会を目覚めさせんとする志操堅固の方々の台頭を、故郷遠く三河の地よりご祈念申し上げます。"

「形骸化した議会」において、議員歴の長い人が議席を多く占めていることは想像できよう。
議員歴が浅い人は何らかの志を秘めている。
ことに、明確な意志を持って出馬した無所属・無党派の吉田氏の猛威には、彼ら中堅以上の市議にとり安穏ならざるものがある。
何せ「ダントツ」の発言回数を以て、矢継ぎ早の弁舌で議会を揺さぶる男は脅威だ。
安逸の微温湯に浸っていたかったところに、不遜な冷や水を浴びせられるようなものだ。
何としても欺瞞の安逸を伸ばさんとして、排除せねば保身の上から危うい。
権威・権力が壟断する議会を、無所属議員がただ一人(?)一刀両断する。



その吉田氏は2007(2009)年~2013年さいたま市長選挙の際に敗北した経緯で今年の4月までの2年間、議員活動を行えなかったが、メディアやインターネット、著書で点々と活動をしていた。
例えば上コメントにも「2月10日のTV出演」とあるが、これは吉田氏を後援する市民ブログにてその足跡を知り得たし、同ブログでは他にも色々吉田氏の動向では参考になっている。
「実は吉田氏本人?」と過去にも幾度と思いはしたが、色々な点でそれは否定される。

一例として、「2月10日のTV出演」の際にブログ主さん自身で撮られたTV画面の動画があるが、その終盤(13:00以降)あたりで撮影者の部屋が画面に反射して映っている。
吉田氏の部屋は同動画1分過ぎに映るよう、和室で広い障子が備わるところが、この13:00以降の部屋と酷似しているかもしれないが、1:00過ぎに映る吉田氏の部屋とTVの位置が一緒なら、TV画面に正対した位置に障子はないことになり、一緒の部屋とは断定できない。
人の部屋について精査して、ブログに考察を載せるのも、変態的で憚りたかったが、御寛恕のほどを願いたい。

このように約2年間は息を潜める?手ぐすねを引く?ように過ごして、遂に今年の統一地方選挙で立ち上がったのだ。
この吉田氏の共に活動をしていた2名も旧大宮市域より立候補したが、敗戦した。
吉田氏自身は、地元の北区より立候補したが、この時に北区は政令指定都市・さいたま市12年の歴史で初の「無投票」選挙区となったようで、吉田さんは無事に当選できた。
北区の定員数9人を超す候補者が出なかった。
吉田氏の威勢に古参の顔ぶれは怖じ恐れ、尻込みしたものと見られる。

吉田氏同様、住民として市に違法性を示した経緯がある若き虎・川村準(27)氏が南区より無所属議員として当選することになった。
さいたまクリテリウムに関する報道で、26歳・男性として映っていたようである。
吉田・川村両氏の当選には、他ならぬ清水市長あたりが脅威を覚えているだろう。
両氏共に、清水市長を相手取った住民訴訟や監査請求書(?)というものが・・・

そして、さいたま市議会の議長には、新しく若手・40代の議員が就任した。
この方は上5月1日議会の映像において、前議長に増して冷徹であるように見える。
両氏の発言を早い段階で「時間超過」の旨を理由に遮っている。
吉田氏の方は「簡潔に」と促されても、手馴れた対応で話の趣旨を変えず発言を続ける。
「発言中止」を宣告される度に吉田氏は、名残惜しそうに「もう少し喋りたかった」と零す。

だがこの議長さんも、両氏の対処にあたり、裏では胃腸の調子が落ちそうだ。
議長並びに議員各位にはお体をお大事に、と勝手ではあるが気遣っておきたい。

今後の吉田・川村両氏は、当面の間「無所属議員の発言権」を主軸に活動を展開するものと見ているが、議会発言ではこれからも地域偏重議案や不明瞭予算案を斬り込むであろう。
この両面において、大いに注目するに値することを全国に知らしめたい。



次回は3日後に、「新興宗教編」を投稿する予定だ。

※追記・6月議会では、当の議長さんのご英断で彼ら無所属議員の発言権が元の10分に戻った。吉田氏としては旧・大宮市議会のように、3分や10分などという時間制限自体を撤廃して、自由な発言が出来る議会に蘇ることが本願とのこと。




オマケ:2014・15年の"埼玉県"の躍進

さいたま市と関係が無いことで恐縮だが、個人的なメモとして載せる。

期間不明の人口転入超過数 http://i.imgur.com/D3tP2bW.png
色々と見物はあるが、東京都と埼玉県、ひいては首都圏に目が向く。
東京都の人口を3301人も奪っているが、埼玉県の他に東京都の人口を1人でも奪うほどの求心力や魅力を得た県は神奈川・千葉なりとも沖縄なりとも1県として存在しない。
逆に大阪府などは、この期間内で7776人も東京都に奪い取られている。



埼玉の求心力・・・東京の片腕としての片鱗を見よう。
吉田氏が議会で指弾していた貧困ビジネスNPO法人の件はともかくとして。

企業は10年で1013社の転入超過 http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20150511/CK2015051102000179.html
首都機能分散という観点で今なお忙しく進んでいる一件が、本当の地方よりも、「とりあえず東京都外だから」と、実際は埼玉・千葉・神奈川への移転が10年間で相次いでいる。
確かに土地安くして交通至便の地であり、ますますその色を濃くする南関東だが、「東京」の行政区画の外でも、実質東京の勢力が広域化しただけだと思う。
ともあれ、その中の埼玉は最も恩恵を受けられているようだ。

だが、行政側・・・さいたま市などはオフィスビル等の大規模開発を渋っている。
根底には高さ100m規制もそうだが、どうも官が主導となっていい事業も21世紀初頭の新都心あたりで踏みとどまるどころか、消極性から否定的な状態とまで落ち込んでいる。
北陸新幹線・北海道新幹線・圏央道開通など数え切れない交通の改善による機が流れているが、事前にも事後にもことが運ばない、せいぜい大宮JPビル・新都心ビル(仮名)くらい。
地下鉄7号線延伸計画の、2012年着工という2000年代の計画も、2020年オリンピックという転機が訪れて尚、「一過性の利益」などとして腰が重い。
吉田氏の聖典「合併協定書」における新都心の市役所移転も、第8-1A街区の赤十字病院・県立小児医療センター計画によって事実上立ち消えとなったことを筆頭に、新都心周辺だけでもコクーン2・3やビバモールなど巨大SCが複数開業・建設が進んでいる。
巨大SCは県内ますます盛んで、よく飽和状態の懸念も生じないものだと感動する。
数十年後、廃墟モールが首都圏に幾ら増えるか私は憂えている。

行政の開発躊躇については過去記事の追記欄でも触れた。
"行政の開発手腕があまりにも鈍いことが重い足枷で、ただ単にベッドタウン・首都圏一極集中のおこぼれみたいな現状は手放しに喜べない。
難航していた大宮区大門町の複合ビル計画からNHKさいたま放送局の移転撤回など、聞くに堪えないニュースも、つい今月の話であったからだ。"
なお、新都心に関しては、住宅展示場跡にソフトバンク大宮ネットワークセンターが建設され、利用が議論されている三菱マテリアル跡地なども今後が注目される。
放射性廃棄物の処理なども問題視されていて、以前よりここが地震やミサイル攻撃等で荒らされると、首都圏全体に影響を及ぼすと噂される。

あるデータでは、全国にドラム缶換算で約77,000本の廃棄物があるとされる中で、この三菱マテリアル跡だけで30,910本相当があるとされている。
他大宮地域に9,196本相当があるとも言われる(合算で40,000本超、過半数に至る)。
廃棄物の量としては、全国の原発など物の数ではないようだ。
第一に今となっては県内屈指の一等地が、でなくとも三菱マテリアルの施設が出来た当時も広域が住宅地なのに、よくもまあ問題視されなかったものだと気付けよう。
これも住所大宮区の眠れる大ナマズだと思う。
どの程度の問題性があるのか、自分は実際にはピンと来ていないけれど。



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よって、2019年5月12日からコメントを受け付けなくしました。
あしからず。

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