2023年10月15日日曜日

食べ物と飲み物の合理的な好き嫌い(食育と経済の将来像)

任意の食べ物と飲み物についての忌避する(嫌う)もの:
1. 物理的な抵抗と刺激の強さ
2. 栄養成分の一般的なエビデンスに基づく生理的特徴
3. 社会性に基づく官能的特徴
4. その他



「合理的」といって雁字搦めにされてもあれだから、あまり厳しすぎないように自分でも加減している。
実際のところ、以下のようなもので、継続できている(持続可能)。
明確にダイエタリープラン (diet, dietary plan; 軽い造語、ダイエタリーはダイエトリーとも読む) を組んでいるとも言えないが、だいたい毎日のスケジュール管理に食事メニューが含まれている。





1の具体例:

・口腔粘膜などを傷つける
;いわゆる、口内炎になってしまう。
;かたいものそれ自身と、それを噛んだ後の破片。
;実際に食べる際、注意していれば回避できるとも思えるのだが、注意を強めても傷つく結果になれば、かなり抵抗が生まれる。加工食品に関しては個別の商品、個体や部位の状態(e.g., 焼成のできあがり具合など)によって「傷つける性質の差」があり、実際に食べてみてからそれについてこちら側が判断することになる。

・歯に詰まる
;ただでさえ詰まるのでも厄介なのだが、性質の悪いものでは、第三大臼歯が生えかけのときや、生えた後で、そこに詰まったものが奥の口腔粘膜を傷つけることもある。

・歯に刺激を与える
;知覚神経に対する冷たいもの。
;石灰質に対する酸味料。



2の具体例:

・一時的であれ、長期的であれ、健康診断の項目で「悪い」とみなされる数値の要因になる
;私は健康診断(企業とかでされる定期健診)というものを一度も受けたことが無いので、仮想する程度になる。
;高血圧症、高脂血症みたいなものは代表格。LDLコレステロールになりうるもの (e.g., トランス脂肪酸) をあまり食べないとか、飽和と不飽和とを問わない脂肪酸のトリグリセリド(トリグリセライド、中性脂肪)の多い揚げ物を多めに食べない(特に私はめったに食べない)というもの。塩分も、量について警戒している。塩分もといナトリウム化合物の生理的影響を軽減したいときは、カリウム化合物(海藻、野菜などに多い)を多めに摂ることで期待される。

・蛋白質(タンパク質、プロテイン protein, ペプチド peptide)の複雑な特徴がほぼブラックボックスだが、いくらかの種類は生理的に望ましくない
;ただし、カゼイン、グルテンは、はっきりとアレルゲンにならない(アレルギーでない)私にとって関係ない。
;グルテン系の蛋白質にオピオイド様ものがあって幻覚作用があるというのは、しっかりと研究されていないか、少なくとも通説になっていないと思う。

・カルシウム (calcium) やカリウム (kalium or potassium) といったミネラル分 (minerals) の存在様態がほぼブラックボックスだが、いくらかの種類は生理的に望ましくない
;シュウ酸塩 (oxalate, oxalic acid) のうちでカルシウムやカリウムの化合物があり、特にシュウ酸カルシウムは針状結晶となっていろいろな刺激や疾病の原因になる(特に、腎臓へのダメージ、尿路結石といった泌尿器の病気)。ホウレンソウをはじめとした「カルシウム豊富」野菜というのは、シュウ酸塩として多く含んでいる種類が多い。栄養学で、はたしてカルシウムという名のシュウ酸カルシウムみたいな「悪玉」のものを、栄養成分表示の数値に含めているか、いないか、一般に情報が得られない。シュウ酸カルシウムは、ある意味トランス脂肪酸みたく、生体利用率(バイオアベイラビリティ bioavailability)が低いなどでまがい者扱いされる。ビーガンの落とし穴は、たんぱく質、カルシウムに至るまで、かなり多い。一部のヴィーガンはよくご存じかと。https://www.bbcgoodfood.com/howto/guide/best-vegan-calcium-sources


3の具体例:

・口臭などの体臭につながる
;ニンニク系の硫黄化合物などは代表的なもの。
;食べるタイミングを選べば、気にならない場合がある。
;余談だが、大腸の内部ガス発生における、悪臭の種類は、食中毒との結びつきが強い。正常な範疇では水 H2O と二酸化炭素 CO2 が菌の原生生物、酵素による分解の副産物として多めに発生するが、硫黄化合物や毒素などを多めに作る菌(いわゆる悪玉菌。クロストリジウム属 Clostridium spp. に多い)の活動は、人間が食べるに適さないものを食べた結果で、大腸内で強くなったりする。それが大腸内部ガス(気体混合物)における悪臭の原因の化合物を増やし、濃度(単位 ppm などであらわされる)を上げ、悪臭の形で食中毒や大腸内生態系の異常を伝えてくる、という構図である。



4の具体例:

・食べていると不可抗力で、目に見えて分かる大きさまたは分からない大きさの食べかすが落ちる
;クッキー、ビスケット、スナック菓子に多い。シーズニングパウダーも、それなりに分かりやすく落ちたり、口の周りに付着しやすい。
;それ以外でも、あまりにも小さくて目に見えないものとか、香りの成分(香気成分の分子。蛋白質や炭水化物の高分子よりも小さいし、生理活性がほぼない)とか、そこまで細かく気にする必要はない。
;部屋を汚したくない、ケア少なめで衛生的に保ちたい人にとってストレスにつながる。
;1, 3の特徴に近いが、どちらにも分類しがたいので、4に分類した。

・夏場に限り、発汗作用のある物質 (e.g., 唐辛子のカプサイシン) を含んでいるものを食べることにより、汗をかきそうである
;汗をかくときの身体的、精神的不快感がある。さらに、不衛生であったり、体臭と衣類の汚れの原因にもなる。これらの特徴に注意して「汗マネジメント」をしていれば、まだ何とかなるかもしれないが、不快感が勝る限り、夏場には控えることが望ましい。
;冬場のカプサイシン摂取が、最終的に体を冷やすことになる、とする言説もある。
;1, 3の特徴に近いが、どちらにも分類しがたいので、4に分類した。





これらの事項から、私が2023年3月の独立完了以後ほぼ自発的に買って食べないものの例:
・一部のスナック菓子
;ポテトチップス (1, 2, 3, 4すべてそろう) は筆頭か。2023年6月現在、一度も購入していない。とうもろこしコーンスターチや、じゃがいも馬鈴薯でんぷんの生地のものがこれに続く。



スポーツドリンクなどは、あまり酸味料を多く入れないでいただけると、助かる。
謎デザイン「#そんなに甘くない」とやらのアクエリアス、あれでさえもそんなに(分かりやすい量の)酸味料を添加するのっていかがなの?
それだと、ショ糖(スクロース scurose、グラニュー糖の主成分)や果糖ブドウ糖液糖やブドウ糖果糖液糖やの中のブドウ糖(グルコース glucose)を口内(口腔内)の乳酸菌が分解して乳酸 (lactic acid) を作り出して「う蝕(虫歯の原因)」するのと同じような程度の酸(何の酸 acid か特定不能だが味覚受容体が酸っぱいと感じる酢酸や乳酸みたいなもの)が、残ってしまうから、口直しの水を用意せずにはそれを飲む気分になれない。



2 の中で揚げ物について否定的に言及したが、揚げ物であっても「あえて何かをそれとして食べるのに良いと言える側面」がある。
魚の骨、エビの殻が、高温の油に触れる形で揚げ物になると、食べやすくなる。
普通の焼き方をした時と比べて、しなやかさが無くなり、砕けやすくなる。
栄養価についてはなんとも言及しがたいが、期待しているのであれば、これが手軽で食べやすい方法になる。
魚の骨、エビの殻については、揚げる以外に、油を多めにして焼く方法も同じくらい。
サバの缶詰のようなものを作る方法は、さすがに家庭で行うことは難しい。
魚の骨に限れば、圧力鍋を用いる方法が考えられる。



水素添加 (hydrogenation) によるトランス脂肪酸の発生の図 


日本企業の、ショートニングを多かれ少なかれ使っている菓子(某ミニサイズのブラウニー)を、たくさん買う、太めの女性が某スーパーマーケットにいた。

商品としてはファミリーパックのもの(1点に9個の個包装が封入されている)で、点数は6つ、そこのスーパーが頻繁にする菓子1割引きセールやポイントn倍でもないタイミングで。
私見では、本人、またはその家族は、食物依存症に近いメンタルとみられ、毎日、かなりショートニングを摂取していそうである。
国家や行政の保健当局および企業などは、「トランス脂肪酸の過剰摂取は日本にない」という否認主義を改め、実際に個人としてそうなっていると疑われる人たち(少数派)がいる前提で、可能な限りヨーロッパや北米のように規制することを検討していただきたい。
公衆衛生の健康の国家全体主義から転換して、国家個人主義で個人の幸福を助けるために(人権侵害とならない範疇で)運用されないと。
トランス脂肪酸規制は人的被害なく可能だろうけど、諸外国の先行事例を参照できるよね?
人々の「おいしく健康を害しない幸せ食生活」のための規制が進まないのは、ショートニングとマーガリンの油脂業界既得権益、癒着、雇用が惜しいから?

日本企業たちは、どうも、「マクロビ派(森永)」みたいに、ショートニングとマーガリン不使用でトランス脂肪酸0(自然の植物性油脂はエライジン酸のようなトランス脂肪酸が0か0と表記できるほど微量であり、バターなど動物性油脂は少量ある点に注意)を謳うものが贅沢品であるように仕立てたいようである。
そういうニッチな方法で高単価にせず、欧米のように、普通のものとして扱い、市場から消費者が選択しやすいリーズナブルな価格帯で提供すべきである。
そうでないと、欧米に後れを取るのみならず、中国、マレーシア、インドネシアそのほか、欧米以外の国々に出し抜かれてしまう。

※日本で一般的に販売されるマーガリンは、部分水素添加油脂 PHOs の量を削減しているとメーカーが主張しているが、加工食品に使われるマーガリンやショートニングにどれほどPHOsが使われているかは、にわかに知りがたい。なお、アメリカ(当局:FDA, 2018年6月18日から)、シンガポールのように厳しく使用と生産とを禁止しなくてもよい。他国がこうして突き進んでおり、多かれ少なかれ、日本企業のうちで、対応はされているが、当然、国内ではそんなに進んでいないし、消費者の意識も全体としては上がっていない。もし切り込み隊長がいれば、貧乏くじやババ抜き負け組みたいにされかねない?否、先見の明というよりも日本国の遅れ具合が異常だと気付かせなければならない。

※日本語でショートニングやマーガリンやファットスプレッドと呼ばれる、食用加工油脂群は、同じ呼び名でも、業務用に売り出される製品として特長に差があったりする。諸外国だと、マーガリンでありながらトランス脂肪酸0とされるものもある(注意:とあるマレーシア製オーツ麦クッキーの商品から読み取った情報なので、油脂製品自体を見たわけでない)。日本企業の例として、「太陽油脂」社の製品カタログ https://taiyo-yushi.co.jp/service/oil-fat/ (リンク先にPDFあり) を見る分には、トランス脂肪酸への言及が無かった。なお、豚から作られるラード (lard) は、昔から、今でいうショートニングなどと同じ用途で使われており、天然のトランス脂肪酸を含む食品の例に当たる。

※レーズンサンド系の商品は、ブルボン社の「ガトーレーズン」をはじめとして色々とある。東ハト「オールレーズン」は違う種類だが、どちらにせよショートニングを使っている(2023年6月現在)。某ディスカウントスーパーで見た某レーズン入りバターサンドは6個600円台(税込)、と高いのだが、それでさえもマーガリンとショートニングをどっぷり使い、不使用のものは北海道の明治期創業というところの5個700円台(税込;おみやげ仕様、贈答品にも使える)、とさらに高い。もとがショートニングまたはマーガリン使用かつ安いところのそれが、不使用となって少しの値上げになっても、こちらとしては悪く感じない。露骨にお高いものよりは手頃だから(実際にそうであればの話)。というか個包装商品が多いね、脱炭素社会、カーボンプライシング云々もあるし、低価格帯では適当な個数のパック商品で個包装廃止でもよいのでは?輸入菓子を買うと、よほど日本向け仕様でもない限り、個包装でない。レーズンサンド系は、成城石井で売っているスペイン製ダイジェスティブビスケット(全粒粉)とか、業務スーパーで売っているイタリア製クッキー(オーツ麦、全粒粉)とかのと違って粉と砕片が多くなるのでもないし、個包装なしでもかまわないと思うけど。逆に個体どうしが張り付いたりもしないだろうし。

「気にする人」は少数派だと思うか?
「ニッチーなものは高値で出しても売れる(高くても買う人がいる)」、という考えを切り替えることが、これからの持続可能な社会や、多様性重視の社会に必要だと、さすがに気づいていただきたい。
※実際のところ、菓子メーカーの大企業は、重々承知?国際的には困難でも、国内的には流通できてしまう。それとも、まさか国内で流通しているショートニング使用菓子でさえ、PHOsではない原料由来のショートニングだとでも?
私は、お試しで買ったりもするが、続けるとランニングコストが大きいので、「こういうもの」と分かる程度にとどめて色々と違うものを買っていたり、多くの場合に金銭的負担の少ないものに妥協している。

ショートニングとマーガリンの油脂業界既得権益を守るにしても、使うものについては二者択一にしてほしい。
どっちも使われていると、どっちが何のために使われているか、にわかには知りがたい。
一個の加工食品が、パーツごとにも加工食品であり、それが複数の会社の分業で(e.g., パイ生地は会社Aの工場、ホイップクリームは会社Bの工場)作られている結果として、ショートニングとマーガリンが別々に使われたのか、あるいは、1個の工場でショートニングとマーガリンが同時に(同じ製造ラインで)使われたのか、それも、原材料名の一覧で察しうるものと、察しえないものとがある。

マーガリンと言っても、本来はトランス脂肪酸を含まないものであったようで、マーガリンとされるものが実際にどういうものか、判別が難しい側面もある。
というわけで、「マーガリンを冷蔵で固形、融点が低めの油脂」として活用したければ、せめてトランス脂肪酸の含有量を菓子の「栄養成分表示」に記す努力義務が求められる。
あの太めの女性とその家族とかでも、栄養計画のしやすいように、当然のこと。
「生乳大量廃棄」とうっとうしいことを数年来、農林水産省(農林水産大臣を含む)と酪農業界が主張する割に、バターを高値で売り続けている。
困ったときはバターやバター香料をたくさん作ってください。
下請け工場の稼働能力なんて知りませんから。
まあ、バターを謳うのでなければ、ああいう「トランス脂肪酸0」輸入菓子は、ヒマワリ油などを使っていた。
品目による。





「好きな食べ物」について

表題に「好き嫌い」と書きながら、「好き」サイドの話をしていなかった。
好きな食べ物についての質問は、長年、私にとって回答に困る事柄であった。
なぜならば、常々、体の健康と心の健康とを重んじている上で、偏ってスキスキを言う態度そのものにも疑問が強かったからである。

今だと、明確な答えが言える:
先の「忌避する(嫌う)もの」に当てはまらないもの(例外的に軽度に当てはまるものを含む)のうちで、あまり高額にならない範疇で「比較的おいしい、かつ品質の良い」もので、さまざまな「食べ飽きない」バリエーションを得られる限りでは、どれでも、その時その時の購入対象にはなる。
換言すると、好きだから購入するというわけでなく、購入しているから好きというわけでもない。

表現としては長くなるし、はっきりと「好き」と言う形にはならないが、今の私の答え方としては、こうなる。
色々なローテーションがされているほうが、「それなりにおいしく食べる」方法である。
誰かしら、食べ飽きることの多い人にとっても、特定の食べ物の好き嫌いを簡単に言うのは抵抗があるはずである(何か「○×が好きなんだなぁ」キャラを演じる気でもない限り)。
結局は、色彩感覚(好きな色?単色?配色?)にも言えることだが、私は中立的にバリエーションを重視している。

このような回答であっても、普通の回答であっても、どのみち面倒な思いを懐くに違いない。
今後は回答拒否を進めたい。





起草日:2023年6月22日

カタカナ語としての「ダイエット (diet)」 を、「食事計画」全般を意味する、英語と同じ広義の意味を加える形で修正することは、望んでいない。



「学校という名の社会的排除 (social exclusion) 機関」から離れた私のように学習することは、 "money rich, time poor" 傾向の強い一般社会人に難しいこと。
一般社会人でそれができるようになるには、ダウンシフト (down shifting) などを推進する必要がある。
それは、禁欲やミニマリズムを実践して自慢げになる態度と完全に異なり、多くの人にとって「1日や1週間の労働時間を減らす」、「燃え尽き症候群 occupational burnout (syndrome) を避ける」、「今までよりは、足るを知る、の状態」という社会的、心理的な改善から実利的な結果を狙っている。
日本では特に、長年、「勤労の義務 (他の先進国ではフランス憲法前文 devoir de travailler くらい)」をスティグマに用いた国民全員にとって難しかったので、今もなお、意識的な消費者 (conscious consumer) は少ない。
ワークライフバランスと選挙投票率の相関性について、私は言及したことがあったが、これもそれも、ほとんど同じ性質の結果である。
平穏だと、日本が他の先進国の後を追っている現状で、時間が解決するように思うかもしれないが、もっと意識的に進めてほしい。
意識に乏しいと、結局は、パンデミック(コロナ禍)と戦争のように最初の兆候がある程度分かりやすくてゆっくりと進むものから、大震災のように突発的なことから素早く多くの被害が生じるものなど、危機の前では流言飛語を鵜呑みにするなどし、人権侵害がまかり通ってしまう。


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よって、2019年5月12日からコメントを受け付けなくしました。
あしからず。

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