私が埼玉県内の都市部に住んでいたころは、数々の外来種に遭遇した。
まず2005年頃に、当時小3の私の両手の平に収まるのかも定かでないほど大きな青いウシガエル(?)の死骸を見つけた。
発見時(早朝)は北浦和公園の人口の川の石の上に座しており、片目を損傷していたが、損傷部を除いてはとても綺麗で死んで間もないものと見られた。
この状態から、元々誰かにペットとして飼われていたものが死後に公園内に捨てられた・・・発見した者達へ見せしめたい意図でもあったのだろうか。
園内に赴いた際は上の弟と一緒であったし、時間の経った頃に犬の散歩の人も増えたため、犬の散歩をしている中年女性2人組みに、この死骸を見せびらかした反応は、少し嫌そうな顔で「汚いから触らないほうがいいよ」との返答であった。
その後、家に帰りたくなった頃合に、近くの切り株の上に置きなおして公園を去った。
続いてこれも2005年頃のこと、家族で新都心のコクーンに行った後、すぐ近くの児童公園(新都心東広場)の横を歩いていたとき、少し距離を置いた場所で巨大な白い蝶(蛾)を見た。
これまた当時の私の両手の平ほどの大きな翅をはためかせて舞っていた。
この蝶を目撃した瞬間に思ったこと、小3ほどの男子なら昆虫などが好きな者も多いはずである、というわけで、この蝶は図鑑等で見た外来種の巨大な蛾の類ではないかと考えた。
その日は帰宅後すぐに、持っていた図鑑とその他参考になりそうな書籍を繙いたが、特別その名を判明させるような情報は見当たらず(後の胡蝶の夢である)。
埼玉県内都市部・・・ことに上記の地域は高収入の世帯が多い(所得水準が高い)ため、外来種のマニアックな生物を買う輩も多くいるのだろう、と2012年頃に推測した。
これが高じて毒蛇などの脱走があれば、何ともはた迷惑な話になる。
脱「走」ではないが、我が家で当時買っていた青いセキセイインコが逃げたこともある。
2005年頃、母親が肩に当該インコを乗せたまま玄関のドアを開けてしまい、直前に私は諫言を与えていて、未然に強い懸念を露にしていたのだが、やはりとも言うべきか、母親がアパートの部屋の玄関の敷地を跨いだ瞬間にインコは一目散に飛んでいった。
これを目の当たりにした私は、すぐにインコの捜索に赴いた。
そのアパートは西側に階段やエレベーターがあり、インコは階段踊り場の大きな穴(穴ではない)を抜け西南西に飛んでいったため(こういう方角は当時の地図を見て大体わかる)、アパートを出て私も西に走った(後の東奔西走である)。
そのまま西に走ればすぐにT字路に差し掛かるが、およそこの時までインコが休みなく飛び続けていれば、もう取り返しのつかない場所まで逃げたのではないか。
当然、この後の捜索もインコなど見つかるわけもなく徒労に終わる。
邪推だが、あの母親は自分で買ったくせに、世話が面倒で逃がしたくて自然を装ってあんな酷な真似をしたのではないか、悪魔が宿ったのではないかと今、思い返す。
ひたむきで無垢な子供心を踏みにじり嘲笑う所業だろう。
我が家で飼われた数々のペットが、2年と持ったことは一度もなかった。
そして、あのインコが今生きてる可能性はとても薄い、誰かに拾われて生き延びていても10歳を超しているからだ。
死ぬまでに誰か人目に晒したならば、目撃者もまた、私が巨大カエルと巨大白蛾を見たときのような感覚を持ったのだろうか。
2006年7月に県都より郊外へ引っ越した暁には、その地で邂逅することも望んだが、そんな奇跡的な話など尚更起きるはずもなかった。
というわけで続いて、その郊外の○川市辺境(通称: 前の家)に舞台を移す。
固有種を主軸に書いていこうと思う。
虫の出来事は無視したい、過去にも書いたからである。
最初の夏は夜に家の光にウジャウジャと多くの虫が集った(クワガタから、トカゲやカエルという珍客もアリ)とか、2年経ってもデカイ蜘蛛が家の内外に巣を・・・毎夏ゴキブリとの戦闘・・・バッタまで家に迷い込んだ・・・
ちょっとした田舎ならよくあるのかもしれないが、家も学校も俺には別の意味で地獄だったのか。
虫のことを無視したところで、話したいことに移ろう。
住んで1年か2年も経った頃、春によく聞こえる耳慣れない鳴き声が気になった。
そこらでカッコーカッコー言ってる鳥の鳴き声のように、気にしても詮無いことだとは思ったが、それでも近くに遠くに、頻りに鳴るそれは、カッコーカッコーよりも耳慣れないので、どうしても実体を知りたかった。
そしてその時が来た、鳴き声と共に盛大な羽音が鳴り響く。
家の北の方でよく鳴る声だったが、その羽音も同じ方角で、該当する部屋の窓から目を凝らして風景を眺めると、なんとも色の鮮やかな鳥が佇んでいた。
それが「キジ」である。
小学生の当時には桃太郎のお供のイメージと、岡山県の県鳥というイメージがついており、まさか埼玉県内にいると思っていなかったため、驚きも一入。
実際にキジは日本ひいてはアジアの普遍的な鳥であるから、日本でも少し田舎ならおよそ全国広域に分布している。
そうと知るのはずっと後の話だが、それでもこの時に何となくその片鱗は覚れたようだった。
キジではなくもしクジャクだったらば、上述の「外来種脱走・開放」にあたるだろう。
このキジは春、求愛の時期に多くお目にかかれた。
よって、その時期には雌雄ペア(メスの方が文字通り地味な色の体)で見かける時もある。
されども、それ以外の時は鳴き声は勿論、お姿の拝見さえ一度だって叶わない。
多くの時期は、どこに奴らが潜んでいるのだろうかという疑問が大きかった。
ここで一句(一首)。
「つまごひの きじのすがたは しげけれど ふけにけるとき いづくにかおはす」
その時期であれば、家から離れ背丈ほどの雑草ばかりの地(湿地帯?)にて鳴き声がよく聞こえる。
その時期でなければ、そのような地に息を潜めて密かに営んでいることだろう。
キジの話終わり、野鳥の類いはカモくらいなら前の北浦和公園や都市部の河川にもおり、○川市では田んぼにシラサギやアオサギなどもいるが、どこかから放されたであろうウサギを二羽、中1の頃に家の近所の神社の林、車道のすぐ近くの場所に群れているのを見た。
林の奥なら安全だろうに、ここは疎らではあるが車が傍を通る場所、だがその故に私はこうしてウサギ二羽に相見えたのか。
家が近いということですぐ人参を探しに行ったが、生憎人参がないため長ネギの青い部分を切って与えてみたが食べてくれなかった。
ウサギの外見は片や真白だが所々汚れており、片や白に黒であった。
捕獲を試みたが、私が素手で捕まえることなど不可能であった。
なので潔く諦め、翌日には当然その場所にウサギなどなく。
朝露と共に消え行く夢幻なのか。
否、夜半の刻に月へと召し出されたのか。
他に、十数羽のニワトリの群れを小6の頃に見て、最初は下校中に通学路のどこか駐車場に群れていたが、日を追う毎に羽数が減っていった。
はじめが数えたときに14羽ほどで、最後には数羽の群れに減った。
家畜化された種が自然で1ヶ月でも生き延びるのは少し難しい。
品種については当時の知識でシャモとかチャボとか思い浮かべたけど、どちらでもない。
どのニワトリも全身は白で所々黒に近い斑点があったと思う。
出所については、目的が不明なニワトリを雑に飼っているキチガイ現場があったが、あそこなのかもしれないし、他にも飼ってる場所があるか、或いは遠方より不法投棄か。
結局、少し郊外で自然が豊かなくらいでは、都市部で滅多に見られないものの同じ田舎なら全国どこにでもいるというものばかりっぽい。
よほどの山奥や離島でもないと、珍しい種や野生動物というものはいる感じではない。
舞台をこのやや田舎に移しても、「人の手で離された動物の話」になってしまった。
嘗て聞いた話ではタヌキだかイタチだかを見かけた者がいたが、俄かには信じ難い。
逆に都会だとハクビシンが有名で、多摩の方の山を追われて23区と近隣に蔓延った種であるが、稀に私が住んでたさいたま市や近郊にもイノシシが下るそうだ。
埼玉県内ならアザラシの時もあったと思うが、それは玉じゃなくて多摩川か?
同アザラシは一応、荒川にも出たそうで、他にも荒川には2011年に・・・。
ちなみに、今住んでいる豊橋市内はというと、あまり外に出ないから経験が殆どない。
以前夜中に河川敷へ散歩した際、川に白鳥のような大きな鳥が一匹鳴き声を上げて飛んでいたという、曖昧なものならあるけどね。
2014年4月の散歩ルート上のお寺の墓地に、傍の林から蜂がわんさか横行していて、あわや刺されそうになったのも、さながら「墓に踏み入るな」という警告のようだった。
墓参りの客でもない私を追い払うかのような光景だったのでそそくさと退散した。
危険な蜂なら豊橋にしろ前の埼玉県内にしろ、都内の住宅街にしろいると思うけど。
まさに蛇足→水ない田んぼに大ヘビ、通学路には轢かれた子ヘビの死骸。
追記:2月28日16時
本日14時、この記事トップに白い蝶の参考イラスト画像を掲載した。
新都心の話をしたが、本日は2020年東京オリンピックのバスケ会場がさいたまスーパーアリーナに変更されたと、IOCより声明が出された。
予てそのような議論がされていたが、私にとり、この度またも埼玉が勝ち取った栄光の便りに歓喜が込み上げ、この豊橋より心からの祝福を申し上げる。
当該競技の世界選手権の開催実績があり、大人数を収容できるスタジアムは、SSAを除いては国内に断じてあるはずがない故に、新設の是非が今まで取り沙汰されていた。
埼玉県内は既に川越・朝霞・緑区に2020五輪会場があり、4つ目になるが、東京以外だと札幌・仙台・横浜にサッカー会場しか決定してない中でこれは突出した保有数となる。
故郷・埼玉の輝かしい躍進には、埼玉を厭って離れた輩も指を咥えることになりそうだ。
後の願わくは、巨大災害の被害が現地に禍根を残さぬよう・・・
素直に喜ぶべき吉報に違いないが、このような対外的評価が近年強まって転入超過数が全国2位の好調を見せているのに、行政の開発手腕があまりにも鈍いことが重い足枷で、ただ単にベッドタウン・首都圏一極集中のおこぼれみたいな現状は手放しに喜べない。
難航していた大宮区大門町の複合ビル計画からNHKさいたま放送局の移転撤回など、聞くに堪えないニュースも、つい今月の話であったからだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿
当ブログのコメント欄は、読者から、当ブログ記事の誤字・脱字の報告や、記事の話題に関する建設的な提案がされる、との期待で解放されていました。
しかし、当ブログ開設以来5年間に一度もそのような利用がされませんでした (e.g. article-20170125, article-20170315, article-20190406)。
よって、2019年5月12日からコメントを受け付けなくしました。
あしからず。
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。