2015年2月1日日曜日

「心理学」について私的に分析する

心理学とは、世間で肯定的にとると、大概は女性が恋愛云々で弄している印象だ。
一方、専門的な側面で多くは否定的にとられ、風当たりが強い。
例えば、精神病理は曖昧模糊であるとされ、また精神病と看做された者の一部は「精神科医は悪、藪医者だ」、「統合失調症などは存在しない病気だ」と反駁する。


措置入院

※上掲画像は教育目的の引用です→後年Googleの機械的な検出・検閲の実害が及ぶようなので非表示にしました※

病名への懐疑は、1970年の漫画「光る風(作: 山上たつひこ)」でも扱われる。
これは以前も度々取り上げた漫画で、小6の頃に初めて読んで万事衝撃を受けた漫画だ。
「ちくま文庫版, 下巻, p. 10」で、主人公が精神病棟という名の刑務所へ収監される。
その時に、女医が主人公を即決で「妄想型分裂症」と診断するわけだが、主人公は不服に思い激昂する。

この漫画の作品全体は非現実的プロパガンダとの罵声も強いが、作者は実に見識が高く、裏社会の事情にも精通した慧眼の持ち主と、不肖の身たる私は謹んで判ずる。
造詣の深さには終始感服するが、作品背景も今から四十余年前に下ろされたものだということも加味すれば、その感嘆は一層強まるのだ。
初めて読んだ遠い日の私は「キチガイ、グロ、鬱ストーリー」の新鮮さに驚嘆したが、今自身の知識が増えたままに読み返すと、全く異なる方向で新鮮さを覚えるものだ。
なんとも感慨深い・・・、この作品に小6にして出会えた私は、父親への数少ない感謝の念が増えることになるが、当然実物は前の家に置き去りで手元にない。

作品の感想や私情の類も早々に終える。



精神病理学とは"Psychopathology"で、心理学とは"Psychology"である。
"Path"が病気に関するギリシャ語根である。
どちらも接頭辞"psycho-"がある。
言語学的見地では疎通する要素があるということだ。
両者の英単語は、"Path"があるかないかの違いとなる。

諸君でもよく聞く「サイコパス"Psychopath"」という言葉はこれが由来だと思ってくれればよい。
"Psych"というギリシャ語根もまた、サイキックとかサイコキネシスなどと聞くだろう。
何かの作品で、魔法の能力などは精神や知性が高いことと因果関係が強く結びつくように描写されるだろう。
概して魔法や超能力等は、この息=精神"Psyche (プシュケーかサイケかサイキか)"が超越的という必要がある。



精神科をはじめとする医療機関とその従事者についても、学ぶことや行うことは、調剤でもない限り通常の医療関係と比べて医学の性質はあまり高くはない。
心理学が社会系の学問であるように、精神病理というのはその社会系に医学の毛が生えたくらいのもので、心理学から派生したものだと捉えた方が近い。
よって、冒頭のように藪医者と評されることも多いが、これについては彼らが精神病の診断で社会的な損害を被ったこととも関連する場合がある。
彼らの主張では、医者がぼろ儲けをしていること、向精神薬は覚醒剤などのように法で禁止された危険薬物と同種の代物であることを挙げており、更にこの藪医者の診断で、身柄の拘束=精神病棟への不当な措置入院まであり、「巨大な陰謀の思う壺」であるとも唱える。
実際に上部の引用画像の漫画1ページで、それを如実に物語っているだろう。

精神病理についての話が過ぎては、表題の「心理学」から逸れてしまう。
心理学のカテゴライズは上述の「社会系」でもあれば、哲学の方向にも通じるのではないか。
そして心理学というのは学問的なものより、日常で重用されるものだろうと感じた。
精神病理への興味は小学生の時から→http://masashi.doorblog.jp/archives/37633882.html#toshitsu

この学問が学術性よりも、権勢を強めていけば、病名という名のレッテル貼りで以て相手の尊厳を貶め、高じては上記身柄の拘束等、自由の束縛にも持ち越せる。
その人物がショックの余り自殺を選ぶならば、バレない殺人の完遂、と彼らは言う。
悪巧みする上で世渡りの武器として用いられる可能性も増えるかもね、と結論付ける。

心理学も、俗に流布されれば、邪推等に悪しく濫用されるのではないか。
俗用の範疇であってもなくても疑似科学の側面は、まだ強く残っている。


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