2021年1月10日日曜日

ワクチンなどの医薬品について、「真の健康法・2016年」回顧

任意の陰謀論 (conspiracy theory) では、ワクチン投与(予防接種 vaccination)による人口削減計画があり、「ビル・ゲイツ氏がそういう発言をした」 *1 と槍玉に挙げ、「不妊」に結び付けたものである。
日本では寺島隆吉 *2 氏、南出喜久治 *3 氏らが、そのようなインターネット投稿物を信じる形で、それをひろめている。

*1…https://www.youtube.com/watch?v=JaF-fq2Zn7I&t=269 "TED2010"と説明文に記された講演会での、ビル・ゲイツ氏による講義内容。URLで4分29秒を指定した。「世界人口が68億人あり、90億人に向かっている。新しいワクチン(無冠詞複数形)の開発、投与やヘルスケアや生殖に関する健康=リプロダクティブ・ヘルスのサービスが実施されることで、我々(虚辞的主語)はそれをおそらく10から15%下げるが、増加率1.3%を見ている(前後も引用すると: That's back from high school algebra. But let's take a look. First, we've got population. The world today has 6.8 billion people. That's headed up to about nine billion. Now, if we do a really great job on new vaccines, health care, reproductive health services, we could lower that by, perhaps, 10 or 15 percent. But there, we see an increase of about 1.3. The second factor is […] 他の翻訳例は公式)」と言っている真意は直ちに読み取りづらい。陰謀論で「優生学」を示唆する見方を避けると、「ワクチン投与やヘルスケアや生殖に関する健康のサービス」が十分である国々が出生率を高すぎずに抑えている(少子化 decline in fertility, Sub-replacement fertility)、という事実を指しているかもしれない。彼自身が弁明しないと、陰謀論の素材に転用されるだけの素質を持っている。全体に私は目を通していないが、いちおう人道主義的な講演内容と思われる。不幸な命が増えないように考えてもらえることを貧しい国の人々に彼は期待している、と思われる。問題の部分に限れば、肝心の教育(特に保健教育、性教育)についての話題が無い。前後は環境問題を取り上げるが、医療の充実に限った人口削減の話に原因部分でどう関係するかは不明である。結果はともかく。簡潔に「ワクチン投与」と「ヘルスケアや生産的な健康サービス」が並列なのだし、これら全てを「ワクチンが毒物だ」という意味とともに人口削減の手段で彼が言うわけはない。彼の発言を悪用する論者は、無知の大衆を騙したい&現代文明と大資本やビッグファーマ (Big Pharma) 秩序 (i.e. capitalism) を壊したいのではなかろうか?
*2…"ビル・ゲイツと人口削減計画―ロバート・F・ケネディ・ジュニア捜査を求める". カナダのロシア系ユダヤ人ミシェル・チョスドフスキー (Michel Chossudovsky) による「中立に見える偏向サイト GlobalResearch」 (https://www.globalresearch.ca/bill-gates-and-the-depopulation-agenda-robert-f-kennedy-junior-calls-for-an-investigation/5710021) に掲載されており、寺島氏はそれを大いにコンテンツとして扱ったり彼の説を別のブログで紹介する (1, 2) などしているため、「寺島メソッド翻訳グループ」は彼とほぼ同一人物と思われる。GlobalResearch系の陰謀論者たちは、西洋的・現代的な考えに反抗する考えを持ち、意見の違いを尊重する姿勢よりは客観的事実や正当性に基づくものと繕いたがる傾向にある。中性的でもあるが根が深いので、現今のロシア連邦の全体主義と近い。私も西洋的なものを嫌う傾向は過去にあったが、一般的な陰謀論に手を染めてまで正当性があるように繕うことは無かった。ネタ「集団ストーカー」についてはそういうオトナの言論を真似したに過ぎない。GlobalResearchと似たサイトに、https://childrenshealthdefense.org/https://journal-neo.org/ (Fake news media? NEOはFacebookとTwitterでバンされたと自らバナーを作ってフコンタクテ vk.comに行くよう案内している) があり、いずれも中立的に見える英単語の羅列のサイト名を持つ。英語圏の無知な大衆を騙したい?中立を装って無知な大衆の知らなそうなエキゾチック事実提示で神秘性を演出する。半分は事実提示または切り文、残りの半分は誇張と欺瞞と偏向の主張とで構成される、傾向がある。
*3…引用:そもそも、現在のワクチン開発とは、人口減少を目的としたものです。マイクロソフト創設者であり、世界の大富豪であり慈善家でもあるとされてゐるビル・ゲイツ氏(中略)このやうなワクチン開発は、形を変へた「優性学思想」の実践であり、そのためにスクワレンなどのアジュバントを添加した不妊効果のあるワクチンを世界にばらまくのです。避妊への期待と不妊の恐怖とは紙一重です。避妊への期待と必要性といふ人々の関心に便乗して、永久不妊へと誘ふことはたやすいことなのです。自立再生論02 第百五十九回:飽和絶滅の危機 その三 - 國體護持塾. 南出喜久治. http://kokutaigoji.com/suggest02/sg_saishi02_r021115.html なお、第百六十二回(令和3年1月1日付の投稿)では、そのビル・ゲイツ氏の発言を再度、引き合いに出して:これは、謀略でも陰謀でもありません。公言されてゐる国際オロチの既定方針であり、国際オロチに支配されたメディアは、これを打ち消し、「ワクチン陰謀論」だと決めつけてフェイクを流しますが;と彼は記している。この種の「フェイクニュース水掛け論、レッテル貼り」は右翼や左翼の党派性の強い人が好きで行う傾向にあると私は感じる。彼はセクト主義に反発する者だが、彼自身のセクトに固執すれば同じことである。どのメディアがどう打ち消してどのようなフェイクを流すか、具体例が不明である。ワクチンの不妊作用の事実性とは別に、そのビル・ゲイツ氏の発言を引用することはすでに不当であることが明らかにされた。南出氏は不妊の副作用を引き起こすと非難する子宮頸がんワクチン接種への反対運動などをかねて行った者であり、自身の立場を補強したい可能性がある。本当に人類(各個人が思う限りの隣人)の平和と発展を望むことが原点でも、悟りの清浄である人以外は誰でも段々と逸脱することを私は知っている。彼はここ4年間、形骸化した「青少年のための連載講座」と称する「自立再生論」での言論以外に活動が見られづらく、言論をオマケから主軸へ据え、その方法をしっかりと証拠や典拠を示す形(e.g., 文章にリンクを付ける, 脚注を載せる=読者のアクセシビリティや検証可能性に資する)に変更したほうが良心的である。チョスドフスキーに近い大資本反対のアナキストと同一視されたくない場合。

備考:ビル・ゲイツ氏発言と別の話で、その昔、任意のワクチンに使われるアジュバントのうちアルミニウム系のものは「自閉症 (autism; autism spectrum disorder, ASD)」になる原因であるなどと科学的に懸念を持たれ、一時的にはよいが、科学的に問題性が解明されて「無い」と保健機関などに公言された後も執着すると、やはり問題視される。https://rationalwiki.org/w/index.php?title=Anti-vaccination_movement&oldid=2274262#Aluminum RationalWiki - Anti-vaccination movement. section "Alminium". oldid=2274262. 他 Autism 記事も参照。「疑似科学 (pseudoscience)」関連。



私は科学的に明るいことを現代文明に期待しているので、陰謀論らしいものを読めば、そうとすぐ理解し、盲目的に信じることは無い。
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 治療薬およびワクチン臨床試験の人道的、科学的妥当性などを検証する立場にもないし、私はただ真っ当なメディアからのニュースで良い側面も悪い側面も(英アストラゼネカとオックスフォード大学のワクチン治験でダミーの髄膜炎ワクチンを投与されたブラジルの被験者1人が亡くなった例も報道される;読み直さないと髄膜炎ワクチン云々は知らなかった)受け取るのみである。
しかし、何らかの症状を予防するためのワクチンなど医薬品を私が過度に希望することは無い。
「ひきこもり」の私は新型コロナウイルス感染症に限って言うと、家庭内で不遇な接触や不注意の物の使用がないと感染して症状を発現する事態は無かろうと思っているので、予防を意図してワクチンを接種することを希望しない(強制の場合?同じ家に住んでいる薬剤師の人は6年ほど前からほとんどの時間を休職しているのでいわゆる医療従事者として問題にならない)。

その他の治療または症状緩和を目的とした薬に関しては、2020年12月8日に次のようなニュースを見て、普段は薬を飲むことを考えない私が改めてその立場を見直した。
抜粋:

福井県あわら市の医薬品メーカー「小林化工」は、今月4日、水虫などの真菌症の治療薬として製造・販売している飲み薬「イトラコナゾール錠50『MEEK』」に睡眠導入剤の成分が誤って混入していたと公表し、一部のロット番号の製品を対象に自主回収を始めました。

福井県によりますと、この薬を服用した人のうち、7日の時点で63人が意識がもうろうとするなどの健康被害を訴え、このうち3人は車の運転中に意識を失って事故を起こしたということです。

また、「小林化工」は、同じタイプの治療薬で有効成分がより多い「イトラコナゾール錠100『MEEK』」や「イトラコナゾール錠200『MEEK』」でも国の承認を得ていない工程で製造していたことが新たに分かったとして、自主回収の対象をこれら3種類の薬のすべての製品に拡大しました。

メーカーは該当する薬を処方されても、決して服用せず連絡してほしいと呼びかけています。

—NHK NEWS WEB - 水虫治療薬に睡眠導入剤成分混入 健康被害も 自主回収対象拡大. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201208/k10012752471000.html

 錠剤は医師の処方箋が必要で市販はされていない。一部製品は9月28日から今月3日まで全国に出荷されており、6日時点でふらつきや意識障害などの報告が多数寄せられた。

—時事ドットコム - 爪水虫の内服薬を自主回収 睡眠剤成分混入―福井の小林化工. https://www.jiji.com/jc/article?k=2020120701015&g=eco

これは極端な例であると思われそうであるが、当然、私も極端に薬の飲用を拒むという立場でないこと(ほとんど下剤、便秘薬の類。これも時期によって頻度の高低の差が大きい)は、過去の日記メモ文章や投稿物に明らかである。
2015年4月21日投稿『下剤使用をとことん忌避する計画の顛末~便秘の良薬』で、「『薬は飲まんぞぉ!』と叫べば頑固な高齢者っぽいが、下剤(便秘薬)の服用についてはやはり慎重な姿勢でいたい。是好良薬・汝可取服の反対に『汝余生の健康を願わば須らく其の害毒を断つべし』となる。」という日記メモ文章を冒頭に引用している。
ひきこもり生活における薬の飲用に関しては2019年2月17日投稿『引きこもり生活に関する医学的な報告 ~ 栄養学・病理学・精神医学・薬学など』に詳細がある。

2016年に私が仏教の理解から唱えた「真の健康法」については、能動的/理性的に「○○しない」という引き算の禁欲的方法論でないことは、そこでも示される。
2016年『真の健康法の弁証 ~ 既成の健康知識に飽きた現代人へ』 https://lesbophilia.blogspot.com/2016/07/the-way-of-true-health-is-within-us.html
仏教の中道の意義で「よいことであれ、悪いことであれ、増えも減りもしない」と表現可能の方法論なき方法論であるが、一言で言えば「何を目的にどう動くかの根本的精神論」を意味している。
根本的なものは何事も受けいれ、何事も別の意味で受けいれない「中道」であり、健康法に限らない点で健康法でも何でもない話になる。
結局、誰にも見向きされないという辛辣で冷徹な現実に置かれるものの、誰かに説明されてほしかったと私は思う。
努力の補助として、くれぐれも、「心(あなたにそれがあるならば)」をえぐるような生命の危機に襲われたらば、薬でも何でも可能な手段を求めてよいことになる。
当該記事でも言うように、効能の表示について多少の懐疑的姿勢であるべきであり、欺瞞を証明できなくとも濫用などは避けておくことがまだ理性的というものである。
残りは、認知された現実を「ありのままで」うけいれる精神性のみである。



家の他人の一人が薬剤師であることは特に私の人生観に大した影響をもたらさなかったし、こういう見解にも寄与していたわけでないことは、前掲の2019年2月17日投稿記事でも私は記した。
その他に、家の他人の一人が抗精神病薬を投与され続けている現状や経緯について私は記録しているし、同じ家に住みながら様々な見解を示す。
それもまた、彼らに何ら影響をもたらしていない。
2018年8月26日投稿『類聚 (8) ~ 「知的障害をもつ弟の豹変 & 服薬の記録」』 https://lesbophilia.blogspot.com/2018/08/ruiju-8.html






起草日:2020年12月8日
薬や健康食品などのない、商品の私による事前のリサーチおよび入手における記録は、当記事でいう「理性的」とされる方法の事実確認になろう。
『配達記録および商品カスタマーレビュー文案』https://lesbophilia.blogspot.com/p/blog-page_28.html

当記事の起草以後にも、ワクチンとアナフィラキシーのアレルギー反応に関する報道は出ており、その限りの科学的な明るさとか公平公正な研究は医学で行われていると私は信頼できる。
感染症の不安を自身に感じる人々は米英のワクチン接種を受けてもよいはずだが、私は今のところ当記事に記した方針のままである。
NHK NEWS WEB - コロナワクチン 米で約190万人中21人に激しいアレルギー反応. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210107/k10012801041000.html

南出氏のような人には「現世での一時的な見方」さえ、変えがたいのであろう。
彼が呼ばれることを嫌う「ワクチン陰謀論」のようなものは、根が深くあり、2018年に私が取り上げた人物レオナルド・G・ホロウィッツ Leonard Horowitz (1, 2) も、ワクチンで不妊になる(ここではH1N1ワクチン)といった説を出していたりと、かなり多くの「陰謀論者」の間で、同様の説が繰り広げられているようである。
任意の感染症、伝染病 (e.g., AIDS, Ebola) を、任意の権力が悪意で虐殺するために生物兵器によって引き起こした、といった筋書きが伴っている。


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