2014年6月23日月曜日

昔読んだキチガイ漫画「光る風」VS近年の作品「焔の眼」

私の父親は西暦2014年4月を以て御年55か56を迎えたっぽい(記憶から計算)。
それであっても、私は17歳なのだが、2011年4月より父宅から豊橋に家出しているため、今回も昔話だが、ふと父親の部屋の本棚にあったキチガイ漫画を思い出す。
それは、戦前(厳密には直後)世代で過酷な時代を行き抜いたお方の漫画で、戦争を行き抜いた漫画家はしばしば戦争をモチーフに描くこともあり、かの手塚治虫水木しげるも多く書いていた(グロばっか!)。
それらも父親の本棚(漫画本が10冊ほど)にて小学生の頃から目にしていたものだ。

今回紹介したい「光る風」もまた、作者山上たつひこ氏は児童向けギャグ漫画等も書き、当時としては人気を博した「がきデカ」がある(おっさん世代しか知らなそうだが漫画ドラえもんにベルデカとかというパロディがあったので若年層でも知り得る)。
これら一見健全そうな人々がグロにゲロな世界をもえがいているのが通例であること。

記憶にある内容を簡潔に述べると、この光る風は70年代頃の作品で他国の戦争に日本人が送られるなどのストーリーは集団的自衛権を予見してる?
奇病患者隔離の離島から始まり、主人公が架空の病名でキチガイ認定されて精神病院送りになったり、脱出を図ろうと病棟で知り合った男性と計画「バキュームカーが来る日にボットン便所飛び込み→吸い上げられて外界へ」という理解不能な策を企てる。
当然クソまみれになってしまうし、外に出てからは川で体を洗ったりしてた。
ボットン便所なんてもはや現代人には思い浮かばないネタであるところ、当時の人らしい狂気がまた秀逸だ。
ほか、主人公の父親で陸軍のお偉いさんが白人を文字通り頭から一刀両断するグロ描写なども見受けられ、グロ漫画ファンにもたまらないハズだ?
ストーリー佳境で主人公の兄貴が戦争でダルマになって帰ってきたり、家族は家ごと焼身自殺してしまったり、最期は大地震で死没した主人公の彼女(家の元使用人)の頭を抱えて川に身投げ(?)。

昔読んだことが今も色濃く残るほど、当時小6or中1としては唖然とする驚愕の展開ばかり。
見入ってしまう鬱ストーリーに、アレ描写も申し分なしでキチガイ界の名作よ。
「ジャップ」「売国奴」「非国民」のような言葉などもネットではなくこの作品から知った。
そう、電子媒体でなく書籍から味のある情報を仕入れた昔の俺。
作者が軍事・政治に造詣が深い一面、反戦・反軍国主義的主張もえがかれてるなど右か左かよう分からん。





そしてタイトルにもう一作品併記しているが、こちらはこの光る風の影響っぽい「焔の眼」である。
この作品を知ったきっかけは父親とは全く関係はなく、ネットにてある動画投稿者がこの作品のファンで動画や他サイトにてネタにしまくっていることからである。
まずタイトルから「漢字1ひらがな1漢字1」と形式が一緒だが、色々見ると似てる描写も多かったりどことなく影響受けてるような感じもある。
舞台も暗い戦後日本だったり、もちろんグロ描写もだが、こちらの場合、作者は戦直後世代でなく30代であるためガチ勢ではない。
なんといってもこの作品は、主人公の女の子が私の外見に酷似しているところがいいね。
そこについて触れる読者はどれほどいるのだろうか。

光る風と明らかに違う点が、格闘漫画だったり少し熱血な感じだったり、まあどちらもホイホイ名前のある人物が死んだり、権力者から民衆へ無慈悲な大量虐殺さえ多々見受けられるけどね。
やはりストーリー終盤に近づくにつれ、アチラで大地震が発生したように、コチラでも5巻にて街へ激しい空爆がもたらされるなど、大量破壊を伴う殺戮が(なのに主人公自体は死なない)!
紛れもなく作者の押切蓮介さんは影響受けてる!断言。

この作者他作品「ミスミソウ」に、主人公の家族3人が家に放火されて全焼して死ぬ(妹だけ命からがら生存)シーンあるらしいけど、光る風でも似たシーンがあるってさっき書いたよね。
終わり方も、主人公が悲しみに暮れて伏せるっぽいけど、その後生きてるか死んでるか曖昧だよね。


もしお読みになられていない場合、みなさんも両作品にお目を通して頂きたいね。

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